『手紙』
著者:櫻朔夜
東京に、大雪の降った夜でした。
テレビの天気予報を点け離しながら、中身を傷付けぬよう丁寧に、郵便で今し方届いたばかりの封筒の口をペーパーナイフで切り開いていく。一瞬、異境の香りが漂ったような気がした。そっと中身を取り出し、宝物の入った箱を開けるようなそんな心持ちで、雑に畳まれた便箋を開いて、視線を落とした。
『明美、元気か?―――』
彼、貴博が高校を卒業後に東京へ進学してから二度目の冬。いつもの切り出しから始まる、いつも通りの何回目かのやりとり。その切り出しを読んで少し、遠くへ目をやっていた私は、ベッドに投げ出していた脚を体に引き寄せるようにしながら膝を抱え込んで、いそいそと手紙の続きへと視線を戻した。
『また寒い冬が来てしまったよ。今年は雪も多いらしい。去年で慣れられれば良かったけど、18年も沖縄で育った俺には、やっぱり季節も環境も冷たい東京は、向いてないみたいだよ。』
―そう、沖縄は暖かいものね。気候も、人も、何もかも。
『村は、相変わらずかい?皆は元気にしているだろうか。貧乏学生には、帰省の予定も立てられないし、去年同様、例の忘年会も明美から皆によろしく伝えておいてくれ』
―ああ、あの同級生で毎年やってるやつね…実は私、去年から行ってないのよ。知ってるくせに…
『それにしても、もう沖縄を出てから二年近くも経ったんだな。』
―何よ、急に。
『あの頃は楽しかったよなぁ…明美も制服似合ってて、可愛かったよなぁ(笑)』
―今はどうだっていうのよ。
『もうお前にも二年近く会ってないって事だよな。』
―……
『早く、お前の笑った顔が見たいよ。』
私はそこで顔を上げた。薄明るくなってきた窓の外、東京みたいに雪は降らないけれど、降り始めた陽光に目が自然と細くなる。貴博、あなたは今どんな世界を見ているのかしら?
私はベッドの横に備え付けてある小さな引き出しから、薄いピンクの便箋を取り出し、少しずつ明るくなる室内で1人、背中を丸めて、まるで誰にも見せたくないと意地になっている子供のように、こっそりと紙面にペンを踊らせ始めた。
時々外を見ては、見知らぬ土地に思いを馳せ、貴博の笑顔を思い出してみたりした。
読まなかった最後の一文のことを考えながら。
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東京に、二度目の大雪が降った夜でした。
大学からまっすぐ帰宅し、安アパートの玄関を勢いよく開けると、ドアの郵便受けから、いつもの薄いピンクの封筒がはらりと足元に落ちた。履き潰す寸前のスニーカーで踏み付けてしまわぬよう、かじかんで巧く動かない指で苦労しながらそれを拾い上げる。後はどうでもいい。靴を脱ぎ捨て、ギシギシ鳴る床を気にも留めずにそのまま玄関に腰を降ろす。
狭い部屋だ、手を伸ばせば何でも取れる。ハサミを掴んで封筒の端を切り取る。ガサガサと便箋を広げると、故郷の空気を逃すのではないかと、大きく息を吸う。そしてゆっくり手紙を読み始めた。
『貴博も元気?私は元気だよ。―――』
そのいつもの挨拶に、寒さで強張っていた顔が緩む。可愛らしいけれど、整った文字もいつもの通りだ。便箋の角を撫でながら、冷たくなった脚を、玄関から部屋の内側へと向けながら先を読み急ぐ。
『東京は今年も雪が多いのね。貴博の手紙が着いた時には、天気予報ではもう降っているみたいなこと言っていたし、今も相当寒いんじゃない?こっちの暖かさを同封してあげたいくらいね。』
―まったくだよ。でも、少し伝わったかな。
『村の人達も、とても元気よ。この間、同級生の子達が何人か来てくれたのだけど、皆も元気そうだったわ。貴博の話もしたから例の忘年会の前だったけど、よろしく伝えておいたわよ。』
―そう、お前が参加してない事は知ってる。でも伝えてくれて、有難う。
『それにしても、本当に2年なんてあっという間ね(笑)』
―ああ、そうだな。
『卒業式で貴博に制服の第2ボタン貰い損ねちゃったからなぁ、私。』
―おいおい、ちゃんと式が終わった後にやっただろ。
『卒業式で、っていうのが私の夢だったんだけど…でももう今更無理ね。あれから2年だもんね(笑)』
―……
『私も早く貴博の隣に行きたいよ』
俺はそこで顔を上げた。折り目通りに便箋を畳み、封筒へとそっとしまう。流石に部屋も冷え込んできたので、窓のカーテンを引いた。雪は、まだ降っている。ファンヒーターのスイッチを入れ、窓に向かう机の上を大雑把に片付けると、引き出しの中の箱に封筒を大切に入れ、今度は机上にレポートを広げた。テキストや参考書をドカドカと積み上げ、胡座をかいて今日の課題に取り掛かる前に、少しだけ考えごとをする。
―明美、お前は今日もまた、外を眺めているんだろ?
カーテンに少しだけ隙間を作り、課題の合間に時々窓の外を見る。都会に不釣り合いな雪景色だ。明美の暖かい笑顔が目に浮かび、無機質な遠景に寂しさが増す。
しばらくぼうっとしていたが、急に思い出したかのように机に目を落とし、ペンだこのできた手で、レポートを黙々と進め始めた。
読まなかった最後の一文のことは、考えないようにしながら。
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東京には、もう何度目かの雪が降ったようです。
「明子、もう準備はできたの?早くしないと遅れるわよ!」
「うるさいなぁ、すぐ出られるよ。準備終わってないの母さんじゃない」
母親の階下からの問いかけに大声で応える。
「飛行機に乗り遅れたら、母さんのせいだからね!」
姉の明美が急性の白血病で入院してから、二度目の冬。妹の私は今日、志望大学の試験を受けるために東京へ行こうとしていた。2つ年下の私もついに高校卒業を迎えてしまった。なかなかまとまらない2泊三日分の荷物を、苦労して鞄へと詰め込みながら、私は昨夜のことを思い出していた。発つ前に姉に会おうと病室を訪れたのだが、彼女は最初に、細い手で私に手紙を渡しながら言った。
「これ、貴博に渡してもらえるかしら?」
軽く頷きながら手紙を受け取ると、手をあげているのも大儀そうな姉は、シーツの上にぽとりと手を落とし、大きく息を吐きながら外へ顔を向けた。
どのくらいだっただろう、ほんの2・3秒か、数分か、耳鳴りがするほど静かで穏やかな空気がそこにあった。姉はこの前来た時よりも更に小さく細く、弱々しくなったような気がする。なのに、顔だけはいつも穏やかで幸福そうな姉が、私は羨ましかった。
それが貴博兄のお陰なのも知っている。貴博兄は姉の幼馴染み。いつも姉の後をくっついて離れなかった私は、姉にとって貴博兄は無くてはならない人だということを何とは無しに幼い頃から知っていたし、貴博兄にとっても姉は同様の存在だという認識もあった。貴博兄は、姉のために東京の医大へと進んだ。姉は泣きもせず、喜びもせず、ただただ、病院の狭い窓から貴博兄の乗った飛行機を見送っていた。私が家と郵便ポストとを往復し、手紙を運び始めたのは、それからだ。
―それだけに、私にとっては痛いことばかりだったのだけど…
私の一瞬の憂鬱に呼応するように、姉の一言で静けさが破られた。
「いつも、こんなことばかり頼んでごめんね。できるなら私も一瞬に飛んで行きたいな。私にできないことができる明子が羨ましいわ。」
自分が知らぬ間に顔を俯けてしまっていた事に気付いて、姉を上目使いに見上げてみると、姉は窓へ向けていた視線を私に移していた。
「明日、頑張ってね。雪に気をつけるのよ、初めてなんだから」
「姉ちゃんまで母さんみたいなこと言わないでよ、分かってるって」
「そう?」
「そうだよ!」
それから面会終了までの少しの時間、姉との談笑を楽しんだ。姉は力無く笑いながらも、しっかりと私の緊張をほぐしてくれた。去り際、私の手を握りながら再び姉は言った。
「頑張って来るのよ」
―姉ちゃんの手、あんなに小さかったんだっけ…
母親を急かしながら、すでに運転席でムスッとして待機している父の車に2人で乗り込んでから、ふとそんな事を思った。試験なんて、どうでもよくなってきていた。旅行鞄の一番上、すぐに取り出せるようにしまってある姉の貴博兄への手紙が、私のどんな持物よりも重かった。
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東京に雪が降るのはいつもこの時期です。
「試験、どうだった?」
俺は目の前でキョロキョロしながら座っている明子に聞いた。
「え?試験?うん、まあ何とかなったんじゃない?」
慣れない東京の飲食店の雰囲気が落ち付かないのか、指先が所在無さげにストローの包み紙を弄んでいる。
「んで、何だ?呼び出した用件は?まさかこの寒い中、今から東京案内しろとか言うのか?」
二日前に、明子からの携帯メールを受け取った。わざわざ試験が終わってから帰りの飛行機までの間に会えないかと言ってきたのだ、それなりの話題を期待していたのだが、明子は周囲に気を取られそれどころではない。ふてぶてしい俺の態度に気付いたのか、明子がやっと用件を口にする。
「貴博兄に、姉ちゃんの手紙預かってきたから渡そうと思ってメールしたの」
「へぇ、そうだったのか」
顔では平静を装いながらも、いつもの薄いピンクの封筒を受け取る自分の手が震えているのに気付いた。明美の妹の手前だ、それが気恥ずかしいばかりに意識を別なところに持っていかせようと、唐突に明子を質問責めにする。
「飛行機は怖くなかったか?」「1人での大移動は初めてだろ?」「本島に来た気分はどうだ?」「東京は好きになれそうか?」「大学生になったら何がしたい?」「初めての雪は感動しただろ?」
あまりに矢継早だったからか、それぞれに曖昧な返答をしていた明子が、会話が途切れた瞬間を見逃すまいとしていたかのように、すかさずハッキリと言った。
「貴博兄、本当に聞きたい事聞けばいいのに」
俺は黙ってしまった。年下の明子に見透かされたのが恥ずかしかったのもさることながら、嘘をついたような気持ちになった。
―明美、どうしてる…?
それを口に出す代りに、包むように組んでいた掌をそっと開き明美の手紙を見詰めた。
「手紙、読んじゃえば?」
それを聞いた俺は明子の言葉に背中を押されるように、急いで手紙の封を切った。いつもそうだ。明美の手紙は、嬉しさと悲しさがごちゃ雑ぜにやってくる。
便箋を開いた瞬間、明子の存在が完全に頭から消えた。
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東京にはまだ雪が降っているのかしら?
「明美、着替え持って来たわよ」
その声に、活字を追っていた視線を上げると、父と母が揃って病室へと訪ねてきていた。読んでいた本を脇へとどけ、笑顔で挨拶を返しながら2人にイスを進めた。
「今日だっけ、明子が帰ってくるの」
そう尋ねると、「ええ」とイスを引き寄せ、相槌を打ちながら母は続けた。
「全然連絡寄越さないのよ、あの子。人が心配してるっていうのにねぇ…」
隣で父がまったくだ、とばかりに何度も頷いている。少しは妹の方を持ってやろうと、2人に柔らかく返答する。
「大丈夫よ、明子なら。あれで結構しっかりしてるのよ」
「そんな事無いわよ。明美はいつも見てないから……」
と、そこまで言って母が口を噤んだ。しまったと思っているのが雰囲気で感じられた。「まあ、母さんの子だからな…」と、父がフォローを入れる。私も、「そうね」と笑ってみせる。少し、和んだ。
「そういえば明子、貴博君に会うって言ってたけど…」
その話題になった途端、父が少し面白くなさそうな顔をしているのを横目に、私は母の問いに答える。
「ああ、手紙をね、頼んだのよ。」
父も母も、病院内で携帯を持てない私が、メールの代りに貴博と文通していることを知っている。家に届く手紙を私の許へ届けるのは明子の役目だった。
「いつもは貴博からの手紙を届けてもらってるけど、今回はね、貴博に届けてもらったの。慣れない所だし、顔見知りに会うだけでも違うでしょ?」
母は何も言わずに微笑んでいた。父はいつもの私がそうしているように、遠くを見ていた。2人とも、誰よりも一番、この私が貴博の許へ行きたがっていることを知っているのだろう。母に至っては、少し、眼に光る物を湛えていた。
それから暫く、身の回りの片付けなどをしてくれ、明子をこのまま空港まで迎えに行くと、父母は連立って帰って行った。窓から2人の乗った、シルバーの車体が滑るように病院の門柱を抜けていくのを見送り、ベッドへと腰を下ろした。
暗くなり始めた部屋の窓を眺めながら、明子はもう貴博に会っているのかと思いを巡らせる。思わず、小さくぽつりと呟いていた。
「貴博は最後の言葉を、読んでいるのかしら…」
――いや、きっと読んでいないだろう。
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東京は、夕方からまた雪が降り始めました。
目の前の貴博兄は、手渡した手紙を読み始めてから、頬を緩めたり、眉を潜めたり、とても忙しそうだ。私の存在なんてまるっきり眼中に無いみたい。
外はまた雪が降り始めていて、店内のテレビが今年は記録的な積雪量だと告げていた。ぼうっとしながら街行く人を見ていると、こんなところには住めそうも無い気がしてきた。こんなに沢山人がいるのに、誰一人として、自分以外の人を気にしている様子が無かった。こんな所に住める貴博兄の意志の強さに改めて驚く。そして、病床にありながらそんな貴博兄の許に来たがる姉もまた、意志が強いのだろう。そうでなければ、姉の待ち続けられる体力はどこに残っているのか判らないくらいだ。
外を見るのにも飽きてきて、何の気はなしに貴博兄を見た。便箋は3枚。姉の文を追っているの目の動きでわかる。今が2枚目。まだかかるかな……けれど、私はだからこそ気付いてしまった。貴博兄は最後の一枚は読まずに便箋を畳んだのだ。
「ちょっと、何で最後まで読まないの!?」
私は貴博兄の行動が理解できずに動揺して立ち上がってしまっていたようだが、それを手で制するように、貴博兄は腕を私へと突き出しながら、「大丈夫だよ!」と言った。その言葉に私は更に興奮する。
「何が大丈夫よ!姉ちゃんが一生懸命書いたのに!」
その私の様子に、少しの間私の目を見て考え込んでいる風だった貴博兄が、「いいんだ。」と静かに言った。そして、更に付け加えた。
「知ってるんだよ、最後まで読まなくても何が書いてあるか。」
それを聞いて、私の脳裏に鮮やかに記憶が蘇った。
「知ってるのよ、最後まで読まなくても何が書いてあるか。」
その言葉を、姉の口から一度聞いた。その時も私は、貴博兄の手紙を最後まで読まないことで姉を罵ったのだ。
まだ姉と貴博兄が文通を始めたばかりの頃だった。橙に染まる病室の壁が眼に痛い程の夕暮の中、姉もまた静かに言ったのだ。そして姉は続けた。。
「貴博はね、『いつか必ずお前を治してやる』って、必ず最後はそう書くのよ」
「―おい明子、平気か?」
私は呆然としていて、貴博兄の言葉にはっとした。
「……」
それでもまだ黙っている私を心配そうに覗き込みながら貴博兄は再び、静かに言った。
「明美はな、『私はもう治らないのかもしれない』って、必ず最後はそう書くんだ」
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初めての東京は最後まで雪でした。
私は、試験帰りの飛行機のシートで、いろいろなことを考えた。あれから貴博兄は、テーブルに置いてあった紙ナプキンの裏に、持っていたボールペンで何かを書いていた。それを書きながら姉のことを話し続けていた。手紙に書かれている姉に起こった出来事の話、それを見て自分がどんな風に思ったか、どんな返事をしたか。私はその話の一つ一つに、姉の言葉や仕草を思い出さずにはいられなかった。
ふと、そんな貴博兄の話が止まった。グラスの表面の結露した水滴を、ただ黙って見ていた私がそれに気づいて顔をあげると、いつも姉がそうしているように、貴博兄がぽつりと言った。
「明美は、最後の言葉を読んでいるのかな…」
私は、姉が最後の言葉を読んでいることを知っていた。そのときの姉の言葉も。姉はこう言った。
「その最後の言葉を読んだときにね、思ったのよ。
私はこんななのに、貴博は私のためにがんばってくれてる。だけどね、そのときの私は、もうすぐ死んでしまうってずっと思ってたの。」
姉は貴博兄の便箋の角をなでていたと思う。
「初めて自分が、恋した人の言葉だけに、痛かったのよ、裏切るような気がしてね」
「初めて自分が、恋した人の言葉だけに、痛かったんだ。裏切れないって知ってね」
初めての東京の片隅、私の姉の回想に貴博兄の言葉が重なった。
いつの間にか、客室乗務員がコーヒーを運んできていた。分かれる間際、貴博兄はそれまで何かを書いていた紙ナプキンを、私に手渡し、「明美によろしく」と笑顔で手を振り、雪の路地へと去っていった。小さく折りたたまれたそれを、私は手に握ったまま飛行機へと搭乗していた。封も何もしていないその紙きれは、私の好奇心を掻き立てる。他人なのだから気にすることはないのだが、一応隣の乗員が眠っているのを確かめそれをそっと開く。そこには、ボールペンの走り書きで短い文があった。
『2年たっても変わらない。いつかお前を、必ず治してやる。』
姉は、「痛かった」と言っていたが、「その言葉で貴博に希望をもらったのよ」とも言っていた。
話はしなくても、貴博兄のその殴り書きが、姉の言葉への返事なのだろう。「信じろ」と。
私は姉にその小さな手紙を渡した。私は喜ぶかと思ったが、姉はさびしそうに笑いながら言った。
「読んじゃったじゃない、馬鹿」
私は涙が出そうだった。
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沖縄に、大雨が降った夜でした。
村の人が勢ぞろいしました。貴博兄と、大学に合格して東京へと行っていた私も揃って故郷に帰ってきました。
貴博兄を待ちきれなかった姉は、とても綺麗でした。
姉を送り出すとき、貴博兄は雨とも涙とも取れる濡れた顔を隠そうともしないで「救ってやれなかった」と、震える声を絞り出すように言いました。「裏切ってしまったわ」と、姉の詫びる声が聞こえる気がしました。
かといって、私も貴博兄を救ってあげられない。
「明子、俺間違ってたかなぁ?」
私は答えられませんでした。はじめて自分が、恋したひとの言葉だけに、痛かったのです。
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