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朔 (櫻 朔夜)
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自己中30%・アルコール15%・思い込み20%・意欲35%,でも人生換算は120%(アホ

※イラストは某絵掲サイトにてQサマの線画に塗り・加筆させて頂いたモノです。
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化学変化の仮定と過程
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※健全な方が読むには少し難アリかもしれませんので
 ご注意を願います。



大きくて白い、縦長の部屋。
エナメル地のソファに、大理石の床。
クィーンサイズのベッドには羽根の布団と枕。


見た目は全く申し分無いほど豪華に見える。
高い金を積んでいるような居室。だが全てフェイク。
本当はチープな偽モノだ。


まるで嘘を塗り重ねた私のように。





そのホテルの一室はまるで
城のように煌びやかで華やいでいた。
部屋自体は真っ白でシンプルだが
天井から下がるスワロフスキーを模したシャンデリアと
間接照明の絶妙なコントラストとで
美しく見えるよう計算された部屋だった。



…最近のラブホテルは凝った作りだ…


今時珍しくも無い女子高生の援助交際。
中学生だって、下手したら小学生だってやっている。
むしろ高校生で始めるなんて、近頃では遅咲きな方かもしれない。


暗黙の了解でいつの間にかできあがった「待ち合わせ場所」。
誰と会うとか、誰が来るとか、そんなものは全く無い、
言い方を変えたら「指名されるための場所」「商品陳列棚」…
そこに座り込む事20分、いつものように見知らぬ男に声をかけられる。

「5本(5万円)で、どう?」



別に私は、幾ら以上でないと相手をしない、
とか、そんなこだわりはもともと無かった。
だって私、高校生でもないし、私自身がフェイクだから。

歳はそうかもしれないけど
高校なんて行ってないし
この制服も友達からもらっただけで
実際はこの行為で生活をしている


ただの家出娘なんだから。







今日の親父は愛撫がしつこい。
鼻息も荒いし何だか脂臭い。

風呂、入ってこいよ…

少し、頭を過ぎったのはそんな事だった。



無感動だし無関心だ




私の体の上を虫が這いまわっている。


そう思えば こんなのどうでもいいこと。


私も虫のようなものなのだから。





白い部屋はやけに天井が高くて
シャンデリアが目に痛い。


私は 虫にお構いもなく体を捩ると
頭上にある操作盤へと手を伸ばす。

エアコン…テレビ…有線…換気扇…



『あった、照明…』



少し眩しい照明を落とそうと、照明の“-”ボタンを押す。


ピピ…ピ………



無機質な電子音が
虫の立てる水音と対照的に部屋に響く。


暗くなった室内に、
露骨なアダルトビデオが流れる大型のハイビジョンテレビだけが
異質な光を放つ。
それを無意識に見ながら
虫に体を揺らされるままに


ただ顔が少しだけ歪むのを感じながら


ゆっくりと目を閉じる。







コトが終わると虫は私に言う。

「全然反応しないと思ったら、君、処女だったんだねぇ」

そう言いながら

大きなベッドの真ん中くらいを指差す。




私の赤いシミ。





「………」



何も答えず、白い床を見つめて、
服も着ないまま、ただじっとしている私。


「ダメだよ。自分の体は粗末にしちゃ……」


虫のような親父は、多少罪悪感でも感じているのだろうか。

「少し多めにあげるから…」


ベッドの縁で反対側を向いている私の頭の後ろで
パサリとなる紙の音がした。


それでも微動だにしない私の後ろで

荒かった息を溜息に変えて
親父虫は絹連れの音を立て

そして静かにドアの閉まる音がした。




私はやっと起き上がり


馬鹿みたいな鏡張りの通路を通り
馬鹿みたいな硝子張りの風呂で
馬鹿みたいに丁寧に体を洗い
馬鹿みたいに嘘っぱちの制服を着て



そして何より



馬鹿みたいな手段で手に入れた紙切れを
ただ何も考えずに財布へ仕舞う。





私は処女なんかじゃない
人より少し入り口が狭くて
何度行為を重ねても
毎回出血してしまうだけ



ベッドの上の赤いシミを横目に部屋を後にする。


親父達は私に
必ず最後は体を粗末にするなと言うけれど
それを言うことで
自分達の罪を軽くしているつもりなのだろうか。

私の体もフェイクなのに
嘘の言葉で
その行為すらなかったことにするのだろうか。


私は誰の為にこうしているのだろう。
自分の生活の為?
何が欲しくてしているのだろう。
自分の欲の為?




体はいくら丹念に洗っても
虫が這いずり回るような感覚が消えない。
行為が済めばそんなの無かったも同じ事なのに。





ホテル街を抜けて
薄暗い路地をいくつか歩き
アパートへと帰る。

私を居候させてくれている何歳か年上の男の家。




私が玄関を開けるなり開口一番が
「どうだった?」
いつもコレ。


私は財布から紙を抜き取り、男へと放る。


「今日は6万か」

男は喜んでいるようだった。
そして、手招きすると私を抱き寄せて
先ほどまで親父が這い回っていた私の体の上を
今度は少し歳若いこの男が這い回る。

そして私の耳元でいつも
「愛してる」と囁く。




私はただただ
この言葉を待っている。

ただ馬鹿みたいに
愛してほしいだけなのに それなのに
事の済んだ後 私に背を向けるその姿を見るだけで

涙が溢れて止まらないことを 嘘だと思いたい私は何?







「お前とヤると、いつも処女を犯すみたいで燃えるんだよな…」




そう言うこの男も

私というブランドでなくフェイクを愛している。





それを知っているのに私は






馬鹿みたいに馬鹿に成り下がって
「愛している」という言葉を聞きたいばかりに


こうして
こうして





嗚呼。







血を流してささやかに存在意義を得ている私の方こそが
虫なのでしょうか。


偽物の世界で偽りの愛を信じる
紛い物の私は



いつまでも成熟できない奇形の蟲なのかもしれません。
結局偽物しか手に入れられない
無知な偽物の女でしかいられないのです。



この世界は全てフェイク。



私でさえも。




だから信じるモノなど
信じられるコトなど

何一つ無い。




それで、いい。
これで、いい。







ただ、聞かせて。

馬鹿みたいに、愛の言葉を。

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